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スキップフロアとは?メリット・デメリット、後悔しないために
マイホームを検討しているときに「スキップフロア」というフレーズをよく目にしませんか?
これは住宅のひとつの階層、つまり1階フロア、2階フロアなどで、段差をつけてスペースをつくることです。
例えばリビングドアを開けると3段ほどの階段があり、そこを降りるとリビングへ。ドアや階段の素材をオシャレにすると、ステキな空間となるでしょう。
またはダイニング・キッチンから2段ほど上がるとリビングがあり、間仕切りはなくてもリビングとダイニング・キッチンが独立している。こんな間取りもスキップフロアといいます。
また、ビルトインガレージの住まいではガレージ上部をリビングにすると、天井の高いスペースができ、ここから段差をつけてキッチンなど他のスペースをプランニングすると、リビングの独立性も保て、家族の憩いの場所がより快適になるでしょう。
このようにスキップフロアは段差を上手につくることで、タテの空間に変化が出て過ごしやすく楽しい住まいとなります。ここではそのスキップフロアのメリット、デメリットを含めて考えてみましょう。
目次
スキップフロアのメリット
スキップフロアのメリットは先にあげたように、室内に高低差を付けて数段の階段でつなげているので家が広く見え、2階建てでも3階建てのような空間を確保することができます。
そのため各スペースに独立性が出て、間仕切りが無くても過ごしやすく快適。室内全体を開放的にすることができ、段差を巧みに活用して収納スペースなども多く設けることができます。
この収納スペースを設けやすいというのは、例えばリビングからダイニングへ5段ぐらいの階段をつけたとき、その階段下を収納スペースにすることが可能です。
また和室の小上がりを作ったとき、その段差のところを引き出しにすると便利ですね。
他にも階段の踊り場を広くしてフリースペースとして活用するのも良いですね。子どもの遊び場やスタディコーナー、書斎、趣味の空間として過ごしてもOKです。
このように横に広くできない時はタテをつなげるスキップフロアのプランで楽しく快適な住まいを実現できます。
土地の形や広さに合わせてスキップフロアを検討しよう
また、土地の形状に段差があったり、斜面の場合はその勾配を逆に利用して、スキップフロアの住まいをつくると快適に暮らせます。
狭い土地でも、タテの空間を上手に活用することでゆとりのある住まいとなり、2階建ての住まいなのに室内は1.5階や2.5階などのいわゆる中2階、中3階の4~5層もある住まい。こんなプランも実現することができます。
▼中二階についてはこちらの記事も是非参考にしてみてください
メリットまとめ
・高低差を活用してタテの空間をつなげると部屋数もゆとりが出てくる
・各スペースに独立性が作れる
・土地の形状や広さに制限があっても部屋数や収納を十分にプランニングできる
・小さな家でも広く見える室内
・段差があることでオシャレな空間になる
・中2階などに子どものスタディコーナーや書斎コーナーなどを作れる
・吹き抜けがあると、さらに開放的
・ママがキッチン、子どもはダイニング、パパはリビングにいても会話はスムーズ
・家族がどこにいても存在を感じることができる
・工夫次第で、希望の空間をプランニングすることが可能
スキップフロアのデメリット
ではこの快適なスキップフロアにはどんなデメリットがあるのでしょうか。1番最初に頭に浮かぶのは「階段が多い」ことだと思います。
段差がある、階段が多いというのはバリアフリーとは真逆の発想なので、つまずきやすく、小さな子どものいる家族は気を付けないといけません。
そして加齢とともに階段の上り下りが少しずつ辛くなるでしょう。高齢者のいる家庭には不向きのプランとも言えます。
さらに掃除も大変ですね。階段ばかりの5層などにしたときは、掃除機を持ち運ぶだけでも疲れます。
また、スキップフロアは部屋を壁で仕切らないので、大きなワンルームの空間と同じといえます。
そのため、冷暖房が効きにくく、断熱と空調に配慮をしないと夏は暑く冬は寒い家になってしまいます。
高気密・高断熱、そして全館空調などにするといった施工、構造面でも考えなければいけないことはあります。また風通しについても窓の配置などに工夫をしたいところです。
さらに高低差を利用するこのスキップフロアですが、用途地域の第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域では、建築物の高さを10mあるいは12m以下にするよう定められています。
この高さ制限についてもポイントになるので、気を付けておきましょう。
デメリットまとめ
・階段ばかりでつまずきやすい
・小さな子どもがいる家庭では注意が必要
・高齢者のいる家庭には不向き
・階段の上り下りが年々辛くなっていく
・何層もあると掃除機の持ち運びが大変
・冷暖房が効きにくい、風通しも工夫を
・高さ制限に気を付けること
スキップフロアにして後悔している人たちの声
・「階段に手すりを付けていないので、子どもはもちろん自分でも不安です。一度滑って踏み外してケガをしました」
・「とにかくお掃除が大変です。段差ばっかりなのでお掃除ルンバも使えません。掃除機はコードレスじゃないと不便なので買い替えました。思わぬ出費です」
・「中2階で吹き抜けにしましたが、空調が行き届かず冬は寒い場所になってしまいました。各スペース床暖房にしたら良かったと後悔しています」
・「中2階を子どもの遊び場にしたら、友達も来て煩いこともあります。それにキッチンから匂いが家中に充満するのも考えものです」
・「プランのイメージは3Dにしてもらって何とか把握できました。間取図だけじゃコレはわかりません」
・「ビルトインガレージの上をリビングにしましたが、下がガレージだけに冬は寒く、ホットカーペットで凌いでいます」
・「段差を付けるのなら30cmぐらいにして、座ることができるようにした方が良かったです。今は何か中途半端」
・「吹き抜け無しで天井高が低いので、家族が集まると圧迫感があります。吹き抜けを作れば良かったです」
・「動線が複雑な家になってしまい、行かないスペースができてしまいました。もうちょっと考えれば良かった」
以上、さまざまな後悔をしている方たちの声ですが、一番気になるのは冷暖房と空調でしょう。
こうした構造面は確かなハウスメーカーや工務店を選ぶことが大事です。実績に信頼がおけるところをまず選んでください。
そして窓の位置。住宅密集地の場合は外からの視線を避けながら、風通しも工夫をしなければいけません。ここも先に考えてからプランを考えていきましょう。
またお掃除がしにくいため、各スペースに必ずコンセントを設置しておくのも重要なポイントです。
スキップフロアは高い?コストを考えてみよう
建築コストを考えてみると、タテの高低差を利用した複雑な構造の家となるため、普通の家を建てる際より建築コストが高くなってしまいます。
階段や各フロアを作るためにさまざまな工夫も必要で、同じ土地の一般的な2階建ての住宅よりも材料や手間がかかって割高に。
仕切りや壁が少ないことから強度の高い家でなければならず、耐震性も強度も高い構造となるため、そこでもコストがかかるケースがあります。
また、スキップフロアでスペースを多く作ると、普通の2階建て住宅より床面積が広くなるケースもあり、この場合固定資産税にも影響が出ます。ここも注意しておきましょう。
平屋でもスキップフロアはできる?
もちろん平屋でもスキップフロアにすることは可能です。
例えば和室を小上がりにして、段差部分を収納スペースにすると便利ですね。和室ではなくても洋室にしても大丈夫。ちょっと段差を付けることで、独立した空間のように見えます。
平屋は屋根なりにすると天井が高くなりますので、キッチン、ダイニング、リビングなども上手に段差を付けるとオシャレなイメージになるでしょう。平屋のスキップフロアを希望したい方はぜひ検討してみてください。
▼空間を有効活用できる、ロフトの記事もきっと参考になると思います。
まとめ
いかがでしたか?どのようなことでもメリットがあればデメリットもありますし、いろいろ悩んでしまうと思います。
ただ、実際に家を建ててくれるハウスメーカーさんや建築会社さんによってはそのデメリットを解消できるノウハウがあるかもしれません。
いいなと思ったらまずは相談してみることをおすすめします。
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デコスタイルマガジン編集部
インターデコハウスの「自分好みの輸入住宅を建てたい方の為のお役立ち情報メディア」Déco Style Magazine(デコスタイルマガジン)編集部ライターです。
北欧・南欧・北米のライフスタイルやインターデコハウスの暮らし情報、家づくりネタなどを配信しています。
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